ウイルはヒトの体の中で何をしてる?
ウイルスがヒトに感染すると聞いて良いイメージを抱く方はいないと思います。ウイルスは人に感染して、体の中で何をしているのでしょうか。
ウイルスの目的
ウイルスがヒトに感染するのは、自己複製をするためです。自分の子孫を残そうとしているわけです。決して、ヒトを苦しめるために感染しているわけではありません。
ウイルスは、自分では増殖することができず子孫を残すことはできません。ウイルスが増殖するためには、宿主(他の生物)の細胞に侵入し、細胞の機構を乗っ取る必要があります。
ちなみに、ウイルスは宿主の細胞がなければ、増殖できないので、非生物とされることもあります。宿主の細胞がなければ、ウイルスはただの物質です。
ウイルスの増殖の過程
続いて、ウイルスが、ヒトの細胞に感染し、増殖していく過程を順に説明します。
ヒトの細胞にウイルスが吸着
まず、ヒトの細胞の表面にウイルスが衝突します。その後、ウイルスはヒトの細胞に吸着します。これは、ウイルスの表面にある受容体と、ヒトの細胞の表面の受容体が合致した時に、ウイルスはヒトの細胞に吸着できます。一方で、受容体同士が合致しない場合、ウイルスはヒトの細胞に吸着できず、次の段階に進むことはできません。
よくこの受容体は、「鍵」と「鍵穴」の関係に例えられます。
ウイルスがヒトの細胞内に侵入
ヒトの細胞表面に吸着したウイルスは細胞に取り込まれます。これは、細胞が活動を維持するために、細胞外からタンパク質などの巨大分子を取り込む作用を利用したものです。ウイルスが無理矢理、押し入っているのではなく、細胞が自らウイルスを取り込んでしまっているのです。
ヒトの細胞内でウイルスが複製され放出
ヒトの細胞内に侵入したウイルスは、細胞の機能を利用して自分と同じウイルスを大量に複製します。すなわち、細胞内でウイルスが増殖します。ヒその後ヒトの細胞内で複製されたウイルスは、細胞から放出されます。
まとめ
- ウイルスはヒトの細胞に侵入
- 細胞の機能を乗っ取って自己複製
- 複製されたウイルスは細胞外に放出