りけイノシシのweb〇〇

理系出身の筆者、生物や化学のおもしろさを伝えるためのサイトです。当面は、生物や動物、それらに関連する技術・研究のメカニズムについて発信していきます。温かい目で見守って下さい。

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チーターの特徴:web動物図鑑

草むらにいるチーター

食事

走る2頭のインパラとチーター

チーターは肉食動物ですが、ライオンのようにヌーやシマウマなど大型の草食動物を捕まえて食べることは少ないです。チーターが主に捕まえるのは中型の草食動物です。っまた、小型の哺乳類なども捕まえて食べます。チーターが捕まえて食べるのは以下のような動物です。また、動物の死骸は食べません。

地上最速

柵と走るチーター

チーターは、速く走ることに特化した動物です。チーターは時速100 km程度で走ることができます。加速力も素晴らしく2秒で時速72 km程度になったという記録も存在します。

また、急停止も得意で、瞬間的に時速100 kmから速度をゼロにできます。そのため、獲物の急な方向転換にも対応することができます。

これらの能力のおかげで、狩りの成功率は40~50%です。(ネコ科の肉食動物の中では、高い方)ただし、長い距離を走ることができず、平均170 m程度しか全速力で走ることはできません。

速く走ることに特化した体

走っているチーター

チーターが速く走ることができるのは、その体の構造に秘密があるからです。
  • 小さな頭、大きな鼻腔、細長い足、流線形の体
  • 豊富な筋肉と柔軟な背骨により全身がバネの役割
  • 出し入れできないツメがスパイクの役割

まずは形です。チーターの頭は他の肉食獣に比べ、小さく軽い構造になっています。さらに、鼻腔が大きく発達していて、効率良く、空気を肺にいれることができます。体の形に注目すると、細長い足を持ち、体全体が流線形に近い形になっています。

続いて、チータの体全体の作りです。筋肉の量が多いことに加え、ネコ科の動物の特徴である柔軟な背骨を有しています。この豊富な筋肉と柔らかな背骨により、全身が強いバネのような役割を果たします。

足に注目すると、他のネコ科の動物はツメを出し入れ可能で、使用時以外は収納しています。いっぽうで、チータはツメを引っ込めることができません。チータは走る時にこのツメをスパイク代わりに使うことで、安定した走行を可能にしています。

速く走ることに特化し過ぎて・・・

チーターは速く走ることに特化しすぎて、頭を軽量化するように進化しました。軽量化することで、失ったものがあります。それは、大きな顎と、大きな牙です。チーターは他のネコ科の肉食獣よりも、噛む力が弱く、獲物を仕留めるのに時間がかかります。

また、走ることに特化した結果、他の肉食獣に比べ小型で重さも軽いです。そのため、基本的には自分よりも小さい獲物を狩ることしかできません。そのため、チーターは主に、トムソンガゼルやインパラを獲物としています。

チーターは狩りに成功し獲物を捕まることに成功しても、大型の肉食獣に見つかると力で負けてしまうため、獲物を横取りされてしまいます。そこで、チーターは獲物を捕まえた後は、草むらや岩陰など、他の肉食獣に見つかりにくい場所まで獲物を運んでから食べ始めます。

キングチータ

キングチーターの上半身

キングチーターは、突然変異で、模様が変化したチーターです。病気というわけではありません。劣性遺伝により生じるため、キングチータになる遺伝子を持たない個体と、キングチーターが交配すると、その子どもの模様は通常のチーターの模様になります。

一言

速く走ることに特化して、力を失う。チーターは、何かを得ようとするなら何かを捨てなければいけないことを教えてくれます。

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