オオカミの特徴:web動物図鑑
食事
オオカミはその見た目から、肉食性と思われがちですが、正確には、雑食性です。基本的には、動物を捕まえて食べますが、植物を食べる場合もあります。
オオカミが捕まえて食べる動物は以下です。
- イノシシ、
- シカ、
- ヤギ
- プレーリードック
- アライグマ
- 野ウサギ、ネズミなどの小動物
群れ(パック)で生活
オオカミは、群れ(パック)で生活しています。パックのリーダーはオスとメスの二頭のオオカミがいます。一つのパックのオオカミの数は大体3~10頭ほどですが、中には30頭になることもあります。
パックの中には明確な順位があり、捕まえた動物を食べる順番もこの順位により決まります。最下位のオオカミは、食べ物が不足してい場合、なかなかありつけないこともあります。
さらに、通所繁殖をするのは、パックのリーダーのオスとメスです。それ以外のオオカミは、パックのリーダーのオオカミの子育てを手伝います。パックで生まれたオオカミの中には、パックから離れて別のパックを離れたオオカミと新たな群れを作ったり、別のパックに受け入れられたるする場合もあります。
狩り
オオカミは狩りを群れで行います。群れで狩りを行うことで、自分より大きな100 kg級のシカを捕まえることができます。
狩りを行う際は、獲物を長時間追跡して疲れさせてから、噛みつき鋭い牙で息の根を止めます。長時間の追跡を行うことからもわかるように、オオカミは持久力に優れます。最高時速70 kmで20分間、時速30 km程度なら、約7時間以上走ることができます。
オオカミが生態系の回復に貢献?
オオカミが絶滅した地域にオオカミを再導入することで、生態系が回復した地域があります。アメリカ合衆国のイエローストーン国立公園とアイダホ州です。
オオカミが絶滅した地域では、天敵がいなくなった、草食動物が増加し森林の消滅など植生が被害を受けました。また、捕食者のいなくなった草食動物が増殖し過ぎ、エサとなる植物が不足する状態になり、草食動物の大量死も生じました。
そこで、乱れた生態系を正すために、オオカミの再導入が実施され、カナダの野生のオオカミが放たれました。その結果生物の多様性が回復したという報告がなされています。
ただし、オオカミの再導入により、オオカミが家畜を襲う事件が生じています。しかし、アメリカでは、環境保護団体がオオカミ補償基金を設立しているため、この基金から補償されています。
日本でも、シカやイノシシ、ニホンザルによる農作物への被害や、ヒトを襲う被害が生じているため、オオカミの再導入やニホンオオカミクローン技術による復元などが、時折話題になることがあります。しかし、実現する見込は低いでしょう。