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理系出身の筆者、生物や化学のおもしろさを伝えるためのサイトです。当面は、生物や動物、それらに関連する技術・研究のメカニズムについて発信していきます。温かい目で見守って下さい。

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キリンの特徴:web動物図鑑

ここでは、キリンの特徴を紹介しています。

水辺に立つキリン

食事

木の葉を食べているキリンの横顔

キリンは草食動物です。薄暗い朝と夕方に主に食事をします。キリンの食べ物は以下です。

  • アカシアの木の葉、芽、枝
  • 灌木(低木)
  • 果実

これらの中でも、キリンが主に食べるのは、アカシアです。アカシアにはキリンが成長するのに必要な、カルシウムやタンパク質が多く含まれています。キリンの好物のアカシアには棘があります。そこで、キリンは舌でアカシアを包み込むようにして口の中にいれます。そして、口の中を粘着性のある唾液で覆って保護したあとで、口の中で押しつぶしてから飲み込みます。

キリンは4つの胃を持ち、反芻(はんすう)を行う動物です。反芻は日中に行わることが多いです。反芻と4つの胃の役割については、ウシを例に紹介しています。

ウシの反芻と4つの胃:web動物図鑑

また、キリンは動物の死骸を発見すると、骨を舐めることがあります。これは、ミネラルを摂取するためだと考えられています。

分布

キリンが生息するのはアフリカ大陸のみです。キリンは生息地域によって模様が異なり、様々な亜種に分類されます。

キリンが好む生息地は、サバンナや見晴らしがよく、木がまばらに生えた森林地帯です。特に、子供を連れたメスのキリンは開けた場所を好みます。これは、捕食者をできるだけ早く発見するためです。

サバンナの見張り台

道にいる二頭のキリンとシマウマの群れ

キリンは、草食動物の中で最も背の高い動物です。そのため、視界が広く遠くにいる捕食者をいち早く発見できます。そのため、アフリカに生息する草食動物はキリンを見張り台として利用します。キリンが急いでその場から逃げだす行動を、危険が迫っている合図とするのです。

水を飲むのが困難

水たまりの水を飲むキリン

キリンは、長い首を持っているため、水を飲むのが困難です。そのため、写真のように大きく前脚を開いて、首を前に倒して水を飲まなければなりません。この水を飲んでいる状態がキリンにとっては、危険な状態です。水飲みの最中を捕食者に襲われると、対応が困難になります。

そのため、キリンはほとんど水を飲みません。食べ物から水分を摂取しているのです。

オス同士の戦闘スタイル「ネッキング」

キリンは繁殖期になると、オス同士が首を鞭のようにしならせて、ぶつけ合います。また、その際頭に生えている角を相手の首にぶつけて攻撃を行います。このオス同士の争いは「ネッキング」と呼ばれます。

この、ネッキングで勝つのは、長くて太い立派な首を持つオスです。ネッキングは勝敗をつける儀礼的な意味もありますが、ネッキングによって死ぬオスもいます。ネッキングに負けたオスはその場から立ち去ります。キリンのネッキングの動画を以下に貼付しています。


Giraffes Fighting

肉食獣との戦闘スタイル

大人のキリンを襲う肉食獣は、ライオンです。それでも、ライオンもキリンを襲うことはめったにありません。一方で、子供のキリンは、ライオン以外にもヒョウなどに襲われることがあります。

基本的にキリンは、肉食獣に襲われると走って逃げます。他の草食動物ほど長くははしれませんが、時速50~60 kmで走ることができます。

キリンが肉食獣と闘うのは、肉食獣に追い詰められた時や、飛び掛かった肉食獣を払いのける時、母親が子供を守る時です。肉食獣との戦闘は蹴りが中心です。長い脚から繰り出される蹴りは、強力でライオンに致命傷を負わせる時もあります。少ないですが、首を振って攻撃することもあります。

生活様式

道路に立つ5頭のキリン

キリンは基本的に群れで生活しまが、群れへの出入りが激しく、時には単独でいることもあります。キリンの生活スタイルは以下のように分かれます。

  1. メスの群れ
  2. オスの群れ
  3. 母親と子供の群れ
  4. 単独のオス

メスの群れはオスの群れに比べて、同性間の関係性が深くなりやすいです。最も群れの繋がりが深いのは、母親と子供の群れです。この群れは、子ども同士の繋がりで維持されていて、母親はスペースを共有するだけのようです。また、母系のつながりがあるとも言われています。若いオスは群れを作りますが、年を取ると単独で動くことが多くなりますが、メスの群れに入ったり、つがいのメスの元に戻ったりします。

一言

今回は知っている情報も多かったのではないでしょうか。キリンは特徴的な見た目をしていて、広く知られらた草食動物なので目新しい知識を提供できなかったかもしれません。申し訳ありません。

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