キリンとオカピの似ている点:web動物図鑑
オカピはキリンの親戚です。模様を見ると一見シマウマに近いと思うかもしれません。シマウマの仲間でないと言われても、形を見ればウマの仲間に思えるかもしれません。
しかし、オカピを詳しく見ていくと、キリンに類似した点がいくつか見つかります。そこで、ここでは、オカピがキリンの親戚であるという証拠をいくつか見ていきましょう。
蹄(ひづめ)の数
キリン:2蹄
オカピ:2蹄
蹄の数え方は蹄(てい)を用います。キリンとオカピの蹄の数は2つです。すなわち2蹄になります。
蹄の数が2本の動物はヤギなど複数いるので、蹄の数が2つだからキリンの仲間とは言えません。しかし、シマウマやウマの蹄が1蹄です。蹄の数を見るだけでも、オカピはシマウマやウマよりもキリンに近いということがわかると思います。
角
キリン:数え方にもよるが2~5本
オカピ:オスに角が2本
キリンの角の数は数え方によって2本や3本、5本と数えることもありますが、特に特徴的な角は頭の上に生えている2本の角です。そしてシカのように生え変わったりしません。
オカピの場合角を持つのは、オスのみです。オスは頭に2本の角を持ちます。そして、こちらも、角は生え変わりません。
舌
キリン:黒っぽい長い舌
オカピ:青黒い長い舌
オカピがキリンの親戚と言える外見の最大の特徴は、長い舌です。キリンもオカピもこの長い舌で、絡め取るようにして植物の葉などを食べます。
キリンの舌の長さが分かる動画です。気持ち悪いかもしれないので注意してください。
オカピが、植木の葉を食べようとしているシーンです。でも食べられていません。
また、オカピの場合はこの長い舌を用いて、目の周りや耳の周り、首などを毛繕いします。
奇驚網
キリン:発達
オカピ:発達
キリンとオカピの共通した最大の特徴が奇驚網(ワンダーネット)です。奇驚網は脳の手前にある毛細血管の束で、体の内側にあり外側からは見ることができません。
キリンは、奇驚網のおかげで、水を飲む際に首を下げても頭に血が上るのを防ぐことができます。一方で、オカピが発達した奇驚網を持っている理由はよくわかっていません。奇驚網の詳しい解説については以下を参考にしてください。
オカピは首が伸びる前のキリンの祖先に近いと考えられています。キリンの祖先も、現在のオカピと同様、もともとは首が短く、発達した奇驚網を持っていたのでしょう。そして、何らかの理由で首が伸びたキリンの祖先は、奇驚網のおかげで、長い首が生存競争には不利に働かなかったのです。奇驚網のおかげで、首が伸びる利点だけを享受できたのです。