動物の角は何でできてるの?:web動物図鑑
突然ですが、動物の角は何でできているかご存知ですか。実は動物によって、角の構造は異なります。ここでは、角の構造について動物の種類ごとに紹介しています。
ウシ、ヒツジ、ヤギの仲間
ウシ、ヒツジ、ヤギの角は洞角(ほらづの)と呼ばれています。洞角を持つ動物は、一生角が生える変わることはありません。そのため、一度折れると二度と元に戻りません。洞角は以下のような構成になっています。
~構成~
角芯:骨、頭蓋骨の一部
皮膚
角鞘:ケラチン(爪を構成するタンパク質の一種)により角質化された部分
洞角は、頭蓋骨から突出した角芯(かくしん)を皮膚が多い、その周りを角鞘(かくしょう)が覆って角質化した構造をしています。角鞘の形が種によって異なるため、角の形が異なります。また、角鞘と皮膚の間にケラチンが付け足され、角鞘は徐々に大きくなります。つまり、少しずつ洞角は成長しているのです。
シカの仲間
シカの仲間の角は、洞角に対して枝角と呼ばれることがあります。シカの仲間の角は、毎年抜け落ち生え変わります。構成以下のようにになっています。
~構成~
未完成の角
角芯:骨、頭蓋骨の一部
皮膚
完成した角
角芯のみ
前の角が抜け落ち、新しい角が生えてきた時のシカの角は、毛が生えた皮膚に覆われています。この皮膚は、袋角とも呼ばれます。袋角の中には、角芯があります。角芯は、洞角と同様に骨で頭蓋骨の一部です。角芯は、袋角の血管からカルシウムなどの栄養を与えられて、分岐しながら大きくなります。角芯が成長しきり固くなると、袋角は乾燥して角芯から剥がれ落ちます。
キリンの仲間
キリンの仲間の角の構成は、洞角に似ていますが少し異なります。キリンの仲間の角には角鞘がなく、角芯を覆うのは皮膚のみです。
サイの仲間
ここまで様々な動物の角の構造を見てきましたが、他と一線を画す角の構成をしている動物がサイです。サイは他の動物に比べ、雄々しい角を持っていますが、サイの角は毛が固まったものです。
そのため、折れても再び生えてきます。一方で、角は一生伸び続けるため、サイは角を木にこすり付けるなどして研ぐ必要があります。