トラの特徴:web動物図鑑
ここではトラの特徴を紹介しています。
森林に生息
トラはその多くが森林に生息してていて、自分の縄張りを持っています。普段は縄張りをパトロールしつつ、獲物を探しています。トラの縄張りはオスの場合数十平方メートルにも及びます。自分の縄張りを主張するために、尿や糞を残したり、爪痕を残したりします。また、森林に生息しているためか、水に入ることをためらわず、ネコ科の肉食獣の中でも泳ぎが上手です。
狩り
縄張りのパトロールをしながら獲物を探します。獲物を仕留める際は木や草むらなどの物陰に潜み、近づいて獲物に襲い掛かります。トラの走る速度は時速50~60 kmです。ネコ科の肉食獣では遅い方です。また、獲物を捕まえるために、水場や、丈の長い草むらに身を隠し、近づいてきた獲物を襲うために待ち伏せすることもあります。
ただしトラは狩りが下手です。10%程度の確率でしか成功しません。同じネコ科の肉食獣でも、ライオンは20~30%程度の確率で狩りに成功します。チーターに至っては40~50%成功すると言われています。
ホワイトタイガーの問題
最近、ホワイトタイガーが遺伝的に問題があると報道が度々されていますが、ホワイトタイガーは本来、遺伝的には問題はありません。ホワイトタイガーは遺伝子疾患であるアルビノとは異なります。ホワイトタイガーは劣性遺伝により、毛や皮膚の色が白くなった個体です。そのため、通常は先天的な疾患を持っていたり、病気に弱かったりするわけではありません。
ホワイトタイガーが問題になっている理由は、ヒトが動物園でホワイトタイガーを見たいがために、近親交配を繰り返してホワイトタイガーを絶やさないようにしていることにあります。産れてくるトラの子を確実にホワイトタイガーにするためには、その両親がホワイトタイガーでなければなりません。そして、ホワイトタイガー希少であるため、ホワイトタイガーの子どもが欲しい動物園は、血縁的に近いホワイトタイガー同士を交配させるしかなかったのです。
近親交配を繰り返した結果、関節形成不全や、斜視などの先天的病気を持つホワイトタイガーが誕生しやすくなっています。そのため、最近ホワイトタイガーが問題視されているのです。しかし、現在では、これ以上意図的にホワイトタイガーの子どもを産ませない取り組みを始めている動物園もあります。