りけイノシシのweb〇〇

理系出身の筆者、生物や化学のおもしろさを伝えるためのサイトです。当面は、生物や動物、それらに関連する技術・研究のメカニズムについて発信していきます。温かい目で見守って下さい。

MENU

コビトカバの特徴:web動物図鑑

ここでは、コビトカバの特徴を紹介しています。

横から見たコビトカバの立ち姿

それほど水には入らない

水に入ろうとしているコビトカバ

コビトカバは「カバ」と名前に入るため、つい水中で生活していると思いがちです。確かに、コビトカバは、カバの仲間で、泳ぎは得意ですが、カバほど水に入ることはありません。しかし、他の動物に比べれば、水には入る方です。

コビトカバは、水中よりも、むしろ陸上の水辺に近い森林で生活することの方が多いです。また、カバと同様に体毛が生えていないため、皮膚を乾燥から守る必要があります。そのため日陰を好み、水浴びや泥浴びをします。

カバほど水中生活に適していない証拠

コビトカバとカバの顔

コビトカバ:顔から突出していない。

カバ:顔から突出している。

水中で生活するカバは、水面から顔全体を出さずに周囲を警戒するために、目が顔から突出しています。一方で、コビトカバは水中で生活をしないため、目が顔から突出していません。

背骨

コビトカバとカバを横から見た姿

コビトカバ:曲がっている。

カバ:水平になっている。

コビトカバとカバの背骨を比較すると、コビトカバの背骨は丸くなっています。一方、カバの背骨は真っ直ぐです。この背骨の形状の違いは体つきにも現れていて、コビトカバの方が猫背のように見えます。

コビトカバは、木々が生い茂る森林を歩き回ることに適応した結果、丸く、曲がった背骨になったと考えられています。また、コビトカバの脚と首は長く、顔は小さいですこれも、森林での生活に適応した結果だと考えられています。

食事

エサを食べるコビトカバ

コビトカバは草食動物です。コビトカバは、植物なら何でも食べます。以下のようなものを食べています。

  • 木の葉
  • シダ類
  • 果実
  • 水生植物

コビトカバは、1日のうち6時間も、食べ物を探して歩き回ります。カバが4~6時間かけて、食事に費やすことを考えると、コビトカバの方がわずかに長いと考えられます。また、コビトカバの食べ物の方が、カバの食べ物よりも栄養分が多いです。

分布

コビトカバは、アフリカ大陸に生息する動物です。コビトカバの生息が確認されているのは、以下の地域です。

コビトカバは、川や湖などの水辺に近い森林に生息しています。

血の汗

コビトカバはカバと同様に、血の汗をかきます。これは、乾燥や、紫外線から肌を守るためです。この血の汗の色は、薄いピンク色です。

生活様式

口を開けたコビトカバともう一頭のコビトカバ

コビトカバは、基本的に縄張りを持ち単独で生活しています。ただし、オスとメスのつがいや、母と子のように、小さな集団で暮らすこともあります。オスとメスでは、一般的にオスの方が縄張りは広く、オスの縄張りはメスの縄張りと重なる部分があります。

また、コビトカバは、縄張りが被り他のコビトカバび遭遇しても争わず、お互い無視しようとします。縄張りをめぐり、オス同士が争うカバとは大きく異なります。

一言

コビトカバは、その珍しさから、世界の三大珍獣に数えられる動物です。残りの二種はジャイアントパンダオカピです。これら二種に比べると、コビトカバは、カバを小さくした見た目で、地味に思えます。それでも、珍しい動物なので、三大珍獣なのでしょう。

オカピの特徴:web動物図鑑

パンダの特徴:web動物図鑑

web動物図鑑のコビトカバへ戻る