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インパラの特徴:web動物図鑑

ここでは、インパラの特徴を紹介しています。

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見た目の特徴

インパラのオスとメス

多くの草食動物は、見た目が似ていて、パッと見区別するのが難しいと思います。そこで、インパラの見た目の特徴から紹介したいと思います。

まず、角があるのはオスだけです。メスに角はありません。オスの角は、何本にも枝分かれせずに、伸びています。体の色は全体的に茶色です。そして、一番の特徴は、お尻の部分にある黒い縦線模様です。

食事

地面に生えた草を食べるインパラ

インパラは、草食動物で、主に朝と夕方に食事をします。主に食べるのは以下のようなものです。

  • 灌木
  • 植物の芽
  • 果実

果実を食べることは少ないですが、インパラの胃の内容物から食べていることが確認されています。 インパラは水場に近い場所を好みます。水場が近くにない場合は、多肉植物(葉や茎、根などに水を蓄えている植物)を食べに移動することがあります。

分布

インパラは、アフリカ東部と南部に生息しています。森林地帯とサバンナのような草原の中間にあたる場所で生活しています。季節によって生息する場所を変えます。雨季は、森林地帯を好んみ、乾季はサバンナを好んで生活しています。

逆に、インパラが嫌うのは、背の高い草が生えた場所です。背の高い草は、ライオンなどの捕食者にとって、身を隠してインパラに接近するには最適な場所です。周囲の視界を確保できない場所は、インパラにとって危険なのです。

驚異のジャンプ幅

インパラの能力で、他の草食動物と一線を画すのは、そのジャンプ幅です。肉食動物から逃げる際に、インパラは最高、時速60 km程度で走ります。この時にジャンプをしますが、一度で跳ぶ幅は最高で約10 mにもなります。(ちなみに高さは最高3 mほどです。)

以下の動画で、インパラのジャンプ幅の凄さが分かると思います。


Cheetah Chases Impala Antelope Into Tourist's Car on Safari

お互いに毛繕いをする唯一の有蹄類

毛繕いをするオスのインパラ

インパラは、毛繕いをする唯一の有蹄類です。有蹄類というのは、ひづめを持つ動物のことで、ウシ、ウマ、ブタ、シカ、キリン、ヤギ、ヒツジなど例を挙げればきりがありません。

ウシやウマを想像すると分かると思いますが、毛繕いをするところは見ませんね。しかし、このインパラだけは、関係の深い個体同士でお互いに毛繕いをし合います。有蹄類の中でも非常に珍しい動物です。

群れの構成は?

インパラのメスの群れ
インパラは群れを作る動物です。野生のインパラは以下のように分類することができます。

  1. 縄張りを持たないオスの群れ
  2. 縄張りを持つオス
  3. メスの群れ(子どもを含む)

縄張りを持たないオスの群れ

縄張りを持たないオスは群れを作って生活しています。縄張りを持たないオスは、繁殖を行うことはできません。縄張りを持たないオスの群れは、多くても30頭のオスから構成されています。群れの中で、オス同士は適度な距離を取って生活しています。

縄張りを持つオス

縄張りを持つオスは、その名の通り自分の縄張りを持つオスです。縄張りを持つオスは、メスと繁殖が可能です。自分の縄張りにメスがやってくるのを待つとともに、自分の縄張りに侵入する他のオスを追い払います。

縄張りを持つオスは一頭で、自分の縄張りを維持しないといけないため、非常に大変です。肉食動物に対する警戒も一頭でしか行えず、危険を伴います。そのため、縄張りオスでいられる期間は、長くても4ヶ月程度です。縄張りを維持できなくなると、縄張りを持たないオスに縄張りを譲り、縄張りを持たないオスの群れに戻ります。

メスの群れ(子ども)

インパラのメスが形成する群れで、その子供達も群れに含まれます。メスの群れの規模は、ばらつきが大きく、数頭から100頭になることもあります。子どもは、離乳するとすぐに独り立ちします。

一言

ここまで読んでいただければ、インパラをその他多数の草食動物で括ってはいけないと思うようになりませんでしたか。(筆者もその他多数で括ってはいましたが。)インパラさん、今まですいませんでした。

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