りけイノシシのweb〇〇

理系出身の筆者、生物や化学のおもしろさを伝えるためのサイトです。当面は、生物や動物、それらに関連する技術・研究のメカニズムについて発信していきます。温かい目で見守って下さい。

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イノシシの特徴:web動物図鑑

ここでは、イノシシの特徴について紹介します。ウシやウマなど、家畜化された動物の原種は絶滅してしまいましたが、ブタの原種であるイノシシだけは絶滅しませんでした。イノシシが絶滅しなかった理由にも迫っていきます。

イノシシの立ち姿

食事

雪の上のリンゴを食べるイノシシ

イノシシは雑食性で様々なものを食べます。以下がその例です。

  • 樹皮
  • 新葉
  • 根、球根
  • タケノコ
  • ドングリ
  • 昆虫の幼虫
  • ミミズ
  • 爬虫類
  • 両生類
  • サワガニ
このように、様々なものを食べられることが、ウシやウマの原種が絶滅したにも関わらず、イノシシが生き残った理由だと考えられます。

分布

イノシシの生息地は、本来アジアやヨーロッパに生息していましたが、ヒトの手で移入されて、アメリカ大陸や、オーストラリア大陸でもその数を増やしています。

日本では、本州、四国、九州に生息しています。また、胴体の大きさに対する足の長さが短く、雪が積もった地域では身動きがとりにくくなるため、北陸、東北北部、北海道などの豪雪地帯を好みません。しかし、近年では地球温暖化の影響により、積雪量も減少しているため、これらの地域にも進出しています。

敏感で力持ちの鼻

イノシシの顔

イノシシが繁栄できた最大の理由はその鼻にあります。ウシやウマなどの、草食動物は地上に生えた草しか食べることができません。しかし、イノシシは、地上にある食べ物に加え、地中にある食べ物を探して食べることができます。

イノシシが地中の食べ物を探し出すことができるのは、嗅覚が優れているからです。実際に、イノシシの嗅覚はイヌよりも鋭いです。

さらに、地中の食べ物を見つけただけでは食べれません。土を掘り返す必要があります。イノシシは、地面を掘り返すのにも鼻を使います。イノシシの鼻は強力で、石や枝などは容易に押しのけることができます。オスのイノシシなら70 kgの物は、鼻先で押すだけで簡単に動かせます。メスでも60 kg程度の物なら、動かせます。

鋭い牙

イノシシの頭

イノシシには牙があります。オスもメスも牙を持っていて一生伸び続けます。メスの方が牙は小さめです。牙の長いオスは、攻撃する際、鋭い牙を突き刺そうとします。また、イノシシは興奮すると口から泡を吹きます。この泡は、唾液で潤滑剤の役目をして、標的に牙が刺さりやすくなると考えらています。一方で、メスが攻撃する際は牙を突き刺さずに噛みつく場合が多いです。

泳ぎも得意

イノシシは水泳が得意です。時には、2~3 km泳ぎます。伸びた鼻先を水面に出して呼吸しながら泳ぎます。また、水に潜ることもできます。

一言

イノシシは人間に襲い掛かることもあります。よくニュースで流れていますね。見つけても絶対に近づかないようにしましょう。筆者は、お墓参りに行った時に、知らぬ間にイノシシが後ろにいて、びっくりした経験があります。その時はイノシシも興奮していなかったのか、歩いて去って行きました。襲われていたらと思うと、ヒヤッとしました。

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