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理系出身の筆者、生物や化学のおもしろさを伝えるためのサイトです。当面は、生物や動物、それらに関連する技術・研究のメカニズムについて発信していきます。温かい目で見守って下さい。

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ニホンジカの特徴:web動物図鑑

ここでは、ニホンジカの特徴について紹介します。

口を開けて威嚇しているシカ

食事

地面に生えた草を食べるニホンジカのオス

シカは草食動物です。食事は主に、薄暗い早朝、夕方に行います。以下のようなものを食べます。

  • 木の葉、皮
  • 果実
  • 木の実
  • キノコ、菌類
  • 落ち葉
  • 農作物

シカは臆病ですが、一度慣れると人里にも下りてきて、田畑の農作物を荒らします。

分布

ニホンジカは、名前に「ニホン」と付いていますが、国外にも生息しています。本来の生息地は以下です。

  • 日本
  • 中国
  • ロシア
  • 台湾(再導入)

また、ニホンジカは以下の地域にも移入されました。その目的の多くが観賞用です。

これらの移入地では、ニホンジカ外来種として生態系に及ぼす影響が問題視されています。

ニホンジカは森林地帯を好んで生息しています。開けた草原などにも出没しますが、一時的なもので、再び森林に戻っていきます。完全な草原ではなく、森林に隣接した草原で見かけられます。

日本に生息しているのはニホンジカのみ

日本国内に生息しているのは。「ニホンジカ」のみです。北海道に生息しいるシカを「エゾジカ」ということもありますが、エゾジカはニホンジカの亜種であり、別種というわけではありません。

ニホンカモシカ」はと思う方もいるかもれません。「ニホンカモシカ」は、シカの仲間ではなく、ヒツジやヤギに近い動物です。(ニホンカモシカの特徴:web動物図鑑)

日本に生息している、ニホンジカの亜種を紹介しておきます。

角は毎年生え変わり、サイズも変わる

ニホンジカのオスとメス
角を持つのはオスです。メスには角は生えません。

オスの角は毎年生え変わります。そして毎年角の大きさも変化します。1才のニホンジカは枝分かれしていない角を持ちます。そして2才になると、2又に枝分かれするオスが現れます。3才では角は2~3又の角となり、4才になると3又の立派な角になります。そして、高齢になると角は小さくなることもあります。

シカの角は毎年生え変わる

戦闘スタイル

繁殖期になるとオスはメスを求めて角を誇示したり、突き合わせたりして闘います。

オス同士の闘いは角が大きく立派で体の大きいオスが勝ちます。角の説明でも述べましたが、オスが立派な角を得るまでに、少なくとも3~4年かかります。そのため、若いオスは、オス同士の争いに勝てないのです。

角の見た目が同等のオス同士の闘いは、激しくダイナミックです。相手の角を躱しながら、角で相手を突こうとします。以下に、ニホンジカのオス同士の闘いがよく分かる動画があったので添付しておきます。


Deer Near-Death Battle in our front yard

鹿の子(かのこ)模様は大人もある

鹿の子模様を持つひざまづいた小鹿「鹿の子模様」とは、上の写真のように。茶色いに白い斑点ある模様のことです。鹿の子模様を持つのは、鹿の中でも小鹿だけと思わるかもしれません。

しかし、鹿の子模様を持つのは、小鹿だけではありません。大人のニホンジカにもあります。ニホンジカの夏毛が鹿の子模様です。ニホンジカの毛は、年に二回、春(4~5月)と秋(10~11月)に生え変わります。

夏毛と冬毛のニホンジカのメス

このように、毛の模様が変わる理由は、春から夏にかけてと、秋から冬にかけて、周囲の景色に変化があるからだと考えられています。夏毛と冬毛は以下のような景色にそれぞれ溶け込むことを目的にしています。

夏毛:木漏れ日が差す明るい森林

冬毛:森林の枯葉や乱立する葉の落ちた木の幹

夏毛は、日照時間が長く、木漏れ日が差す明るい森林に溶け込むのに適しています。明るい茶色の毛の上にある白い斑点模様が木漏れ日に見えます。冬毛は、日照時間が短くなり、枯葉や葉の落ちた木の幹ばかりの冬の森林に似せた色合いになっています。

一言

「鹿の子模様は、小鹿だけ」というイメージはどこでついたのでしょうか。やはり、バ〇ビが原因でしょうか。筆者の場合は、間違いなくバ〇ビです。

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